巧みな言葉より下手なラフ画

開発担当　楠野博美

新機種を開発したときに、必ずパンフレットを作りますが、

楠野製作所にはデザイン部門がなく、専ら外部の業者さんに

委託するようにしています。

しかし、時としてこれがなかなか手ごわい作業となってしまう

ことがあります。デザイナーは社内にいる人ではないので、

どんなチラシを作ってもらいたいのかを伝えようとするが、

私の想いが十分伝わらないことが多々あります。

そんなときこそ身振り手振りを交えて近くで説明できればと

思うのですが、当社も近頃は真面目に経費節約に取り組んでいるので、

気軽に「ちょっと来てください。」と呼びつける訳にもいかず、

困り果ててしまいます。

デザイナーに対して打ち合わせのための手間を取らせないように

配慮していることもあって、私はデザイン担当者と顔を合わせる

機会をほとんど持たず、電話で済ますようにしているのですが、

その結果、デザインの出来栄えに要望を入れることは少なく

なりました。

でも、どうしても、ここだけはこだわりたいと思うときには、

下手でもいいので自分の思いを伝えるためのラフ画を描いて、

「私のイメージとするところはこれです。」とデザイナーに

送ったりします。

その結果、自分の思い以上のデザインが返ってきたりすることが

あります。こんなデザインができあがるのを見ると、

モチベーションが上がります。