開発者フリートーク 39

シマ構想2弾

2015.01.20

楠野製作所が目指す「シマ構想」の第一弾は、既に巷で実績を残している「バーバーカット」を小型化したファミリーゲーム「ちっちゃいバーバー」でした。

「ちっちゃいバーバー」がまだ順調に売り上げを伸ばしている一年後には、次の機種「ちっちゃいペンギン」の開発作業はもう済んでいました。

そう言ってしまうと、とてもカンタンにやってしまった感が漂いますが、実は今回の発明は、ゼロからの開発スタートではなくて、これもまた既存の大型機として評価されているゲーム機をベースにして、 小型化を図ったものと言うほうが適切かもしれません。そうすることによって、「ちっちゃいバーバー」と同様にペンギンも開発期間が短縮できるメリットを手にしたのです。

ファーストペンギンとは、「どんな大きな危険に対しても逃げないで、自分たちを捕食しようと待ち構えている、アザラシやシャチがいる海へ果敢にダイブするペンギン」を意味します。開発したゲームを市場に投入するときには、 いつもこのペンギンの思いで頭がいっぱいになります。

とりあえず開発作業に取り掛かった「ちっちゃいファーストペンギン」でしたが、筐体空間に余裕がない分、バックヤードに景品払い出し機構を設けるにしても、それを動作させるためのモーターやソレノイド、 マイクロスイッチまでは取り付けるスペースがありません。またハーネスを這わせることも美観上できませんでした。

しかしながら、そんなシビアな条件下でも、大胆に配線作業をカットしたり、多数の払い出し関連のパーツ使用を皆無にすることができたのは、「移動手段に払い出し作業をさせる」省エネプログラムを過去に作っておいたことが、 ここにきて実った、と言う感じでした。

技術的な成果も大切ですが、見た目で何らかの楽しい、ゲームを盛り上げる変化を一つ欲しいと思い、その結果、回転しながら降りるクリア棒(落とし棒)の仕掛けを投入したのですが、このメカもまた以前に開発しておいたものですが、 今にして役に立ってくれるという嬉しい誤算に目を細めました。

横移動のときはクリア棒の中に映り込んだペンギンは正立していて、目標の上空で停止し降下するときに、ペンギン像がクルッと反転し、飛び込む姿勢をとるというカラクリは、 遊ぶ子供たちからの賛同を得られるのか、開発者としては、海に飛び込むペンギンの心境に何か共通のものを感じたりしています。