欠点だらけは 改善への力

開発担当　楠野博美
新型の製品を開発する時に行うことは、旧型製品の欠点・問題点の
洗い出しから始めます。しかし同時に商品チラシも並行して作ります。
製作の途中経過をメモする程度のものです。
そうしておくと、商品が出来上がった時に、そのパンフもどきを見ながら、

いろいろアピールポイントを語ることができるのです。
キャッチコピーもすぐ決まります。

また商品案内やチラシなども早く準備できます。
新型機のプライズゲーム「マウスパニック」のチラシを作るときにも、
そのメモは活躍しました。

その時のチラシです。

　　　　　　　　　バーバーカットの欠点を全部改善したら
　　　　　　　　　　　　マウスパニックになった。

• ■景品を吊る紐が増えた!

従来10本だった吊紐を18本に増設して、1日の景品補充を不要にした。

※バーバーカットの得意技、在庫景品消費能力を遙かに上回った。

※コンセプトとする「縁日の千本釣りゲーム」の醍醐味が出てきた。

※マウスパニックは吊紐だけで運営する方法と、棚だけを使い運営する方法

と、その両方をアレンジして運営することもできる。

■キャビネット前方とバックヤードに景品棚を6枚ずつ設けた!

忙しい時でも景品をサッと載置できるよう12枚の棚板を新設した。

※12枚の棚のみを活用しフィギュアに特化した景品を並べることも可能。

※連結備品を使って棚を連ねられるようになったので、横長の景品も置ける

ようになった。

※棚板を使っても使わなくても、景品を18本吊り下げる能力は変わらない。

• カットユニットのスタート位置をDIPスイッチで管理

カットユニットから景品(紐)までの移動距離に長中短3つの変化を付けた。
※「距離長い」⇒「攻略難しい」、「距離短い」→「攻略簡単」という具合に

距離の違いで難易度を演出できるようになった。

※ギミックの移動距離の違いによる難易度の演出によって、
機械の内部左右の空間に各々価格差のある景品を並べても違和感がなくなった。

※ユニットから紐までの移動距離をショートカットすることによって、
格段に回転率の向上が見込めることにも繋がった。

完成度の低い走り書きのメモも改善を経て商品チラシになりました。